私は、数年前に夫を亡くしました。
時間が経った今でも、ふとした瞬間に「彼は後悔せずに旅立てたのだろうか」「何か言い残したことはなかったのだろうか」と思いをめぐらせることがあります。
もちろん、それは生きている私たちには決してわからないことです。でも、そんな想いを抱えていたある日、ディズニー映画『ソウルフル・ワールド』を観ました。
正直に言えば、この作品は『アナと雪の女王』や『トイ・ストーリー』のような大ヒット作ではありません。でも私は、この映画が描いた“魂の世界”に、心がそっと抱きしめられるような感覚を覚えました。
◆ 『ソウルフル・ワールド』が描く世界
物語の主人公は、ジャズピアニストを夢見る音楽教師のジョー。ようやく夢を叶えられるというその日に、不慮の事故で“生まれる前の世界”に迷い込んでしまいます。
そこで彼は、「人は何のために生まれてくるのか?」「人生の目的とは何か?」という、答えのない問いに向き合っていくのです。
◆ 生きているうちに、本当は何がしたかったのか?
最初は不思議な世界のお話なのかな?と思っていました。
でも気づけば、この映画を観ながら自分自身に問いかけていました。
“何者かにならなければならないのか?”と。
映画の中で、とても印象的なシーンがあります。
人生の意味を探し続けたジョーが、ある瞬間に気づくのです。
「特別なことを成し遂げることが人生の目的ではない」
**「ただ、風を感じたり、音楽に心を震わせたり、そういう“生きている感覚”こそが、人生そのものなんだ」**と。
この言葉が、心に深く残りました。
◆ 亡き人に想いを馳せながら、生きていく私たちへ
夫は、どんな気持ちで旅立ったのだろう。
笑顔でいられただろうか。
夢はすべて叶えられただろうか。
私の予想ですが、彼は後悔していた事、やり残した事がたくさんあったと思います。
すべてをやり切って天国に逝く人は少ないと思います。
むしろやり残しや後悔が多い人の方が多いのではないでしょうか。
でも私がお伝えしたいのは、有名なインフルエンサーや億万長、芸能人、大義を成し遂げた研究者にならなくても人生は素晴らしいものである。という事です。それはその人の考え方次第です。簡単な言葉ですが、そういう事だと私は思っています。
◆ 最後に
『ソウルフル・ワールド』は、ただのエンタメ映画ではありません。
心が迷ったとき、人生に疲れてしまったとき、自分の軸を見失ったとき。
そっと寄り添って、「あなたは“生きている”だけで、もう素晴らしいんだよ」と教えてくれる作品です。
もし今、人生の意味や“生きる”ことについて立ち止まっている方がいたら。
ぜひこの映画を観てみてください。
小さな気づきが、きっと心をあたためてくれます。
4年程前の作品ですが、本当におすすめです♡
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